はじめに、鑑定書と登録証をまったく別物となりますので、そこからご説明致します。登録証は、教育委員会が発行する、銃・刀剣などを所持・売却・持ち運び等に必要となる小さい書類です。
一方鑑定書は、各鑑定機関が現物を精査し、銘が正真であるか否か、また無銘の場合は時代作者を推定し発行する証書です。証書の種類によっては、刀の出来や保存状態、学術的・美術的価値の高さが評価されるものもあります。
代表的なものは、公益財団法人日本美術刀剣保存協会が発行する証書です。証書としては、保存刀剣鑑定書、特別保存刀剣鑑定書、重要刀剣指定書、特別重要刀剣指定書の4種が発行されています。但し、同協会が昭和期に発行した貴重刀剣認定書、特別貴重刀剣認定書、甲種特別貴重刀剣認定書は、現在では再審査が必要で真偽を確証するものではありません。
またこれらの他に、日本刀剣保存会の鑑定書、法人美術刀剣鑑定倶楽部の鑑定書、そして個人では藤代松雄氏や得能一男氏の鑑定書などがあります。