「錆びた刀を研いでから買取りに出した方が、査定金額は高くなるのでしょうか?」
お客様からしばしばこの様なご質問をいただくことがあります。
そのような場合、私どもは刀の研磨代金についてお話をさせていただいています。刀の研磨にかかる金額をお客様に予想いただきますと、殆どの方は包丁を研ぐ料金に少し上乗せした位の金額をご提示くださいます。
しかし実際は、刀を研ぐには1寸(約3センチ)につき1万円、安い研ぎであっても5千円位は覚悟しなければなりません。ですから短刀で10万円~、脇指だと15万円~、刀で23万円~程となり、お客様にはかなりのご負担となってしまいます。
研ぎ代に10万円掛かった短刀であれば、買取り金額が10万円以上になると思われて当然ですが、もともとの刀身自体の価格が安いもの、傷のあるものなどはいくら研いでも研ぎ代金にもならない場合があるのです。ですから錆びのある刀を売りたいとご希望のお客様へは、研がずにそのままお持ち下さいとお奨めしています。
※刀を鑑定機関に出す場合も、錆びた刀は鑑定を断られてしまうケースが多くあります。その理由は地鉄(刀身の表面の文様)が見えない、刃紋(焼入れをすることで刀身に生じた文様)が見えない、刃に刃切れ(刃の傷)があるかも知れないと思われてしまうからなのです。
ですので、私たちがお買取する場合、錆び刀はどうしても研磨代金を差し引いた金額でお買取することになります。
しかしご安心下さい。どんなに錆びていても、再生可能な刀でしたら私どもは全てお買取いたします。
一旦錆が出ますと、急速に進行してどんどん深い錆になります。そうしますと査定金額も下がってしまいます。もしお手元に錆び刀があるようでしたら、どうぞお早めに当店にお持込みいただきますようお願いします。お待ちしております。